問題点8「鹿島神流について」 鹿島神流は国井善弥師範(1894〜1966)が伝えられた総合武術である。歴史的な部分は古い資料が僅少でありよく分からない部分が多い。同流を学ばれた河野善紀氏の著書の説明によると国井善弥師範が色々な流儀(念流や水戸傳新陰流等か?我の註)などから纏められた流儀らしいと解説している。柔術の手に含まれる「靈氣之法」なる手法が合気道の「呼吸法」に酷似している故に合気道の影響を受けたのではないかとも言われている。 流儀内の沿革としては鹿島大神から国井家に連綿と相伝されてきたものと説明されるが、それを証する古文献、原本近影等は殆ど提出されていない様である。
なお国井善弥師範直筆の流儀の伝授巻をみた事があるが、やや近代的な内容と感じられた。同流の前代以前の同質の伝授巻史料はみた事がない。
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